人に見られるかもしれない壁打ち所

野生動物です。やさしくしましょう。

【#7】卯月軍団にオヌヌメの作品ネタバレなしで紹介しる【上田文人作品】

 不定期更新らしくなってきました。ゲームばかりになるのはもう諦めた。

 これは余談ですがデトロイトの記事も書きました。軍団向けに書いたものではありませんが、ザリガニ釣り的なサムシングを持ち合わせているので軍団も読んでくれると僕が嬉しい。

 

nrgoku.hatenablog.com

 

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 今回はちょっと変化球で3作まとめての紹介です。 各作品紹介の頭にキャッチコピーを付けています。決して僕が血迷ってポエムを詠んだとかではありません。

 

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 “この人の手を離さない。僕の魂ごと離してしまう気がするから。”

 

 『ICO』は、ソニー・コンピュータエンタテインメントによりPlayStation 2用ソフトとして開発され、2001年12月6日に発売された日本のアクションアドベンチャーゲーム。また、2011年9月22日にはPlayStation 3用のHDリマスター版が発売されています。(※Wikipedia参照)

 ICOは一言で言えば「孤島の古城に囚われた少年と少女が、そこから抜け出そうと古城を探索する謎解きゲーム」です。

 まず古城のロケーションが素晴らしい。操作性の悪化と引き換えに設計された各地の定点カメラはどれも目を見張る美しさ。廃墟探索ゲームとしてのポテンシャルも抜群に発揮しています。

 ICOの古城はガチガチの建築学がベースになっているのも魅力の一つと言えるでしょう。建てる気になればこの現実世界にもちゃんと作中通りに建築することが可能とのことです。すごい。

 次に“少年と少女”。そう、ICOはつまる所『少年と少女の逃避行モノ』です。主人公である少年イコは産まれながらにツノの生えたいわゆる奇形児。そんなイコが古城に生贄として捧げられるところから物語は始まります。

 そしてゲーム開始からそう経たずに出会うが檻に囚われし少女ヨルダ。白い! ヨルダは超白い! 発光してない?と思うほど白い肌に妖しげな模様の入った白いワンピースを着た少女!しかも!! 背が!!! イコより少し高い!!!!!

 こんなオタクの幻想みたいなヨルダはなんと言葉が通じません。というのも、イコとヨルダではどうも用いる言語そのものが違うよう。イコが陰キャすぎてコミュニケーションエラーが起きてるとかではないです。

 ヨルダは謎の“影”たちに日夜追われています。理由は不明。また、影たちを撃退する力もまたヨルダにしか備わっておらず、イコは影が出現する度にヨルダが力を発揮できる偶像まで“導く”ことになります。

 “導く”。ここがICOを象徴するポイントになっています。古城の仕掛けも、影との戦いも、1人では成し得ないのがICOというゲーム。

 ここまで書き損じていましたが、ヨルダは基本的に自分の意思では動きません。そこで、イコが手を引き、呼び寄せ、共に古城を探索していく。これがICOの謎解き要素であり、ICOという作品を象徴する要素にもなっています。

 ここまで書くとよりキャッチコピーの魅力が際立つかと思います。というかキャッチコピーが全てなので琴線に触れたなら是非プレイすることをお勧めします。因みにPS4でもPSNowというストリーミングサービスを利用することでPS3版が遊べるので是非。

 

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 “最後の一撃は、せつない。”

 

 『ワンダと巨像』は、 ソニー・コンピュータエンタテインメント(のちのソニー・インタラクティブエンタテインメント)より2005年10月27日に発売されたPlayStation 2用ゲームソフト。のちにPlayStation 3用のHDリマスター版が2011年9月22日に、PlayStation 4版が2018年2月8日に発売された。(※Wikipedia参照)

 卯月軍団的にはコウのまともなアクションゲーム実況として上田作品の中でも一番馴染みのある作品でしょう。配信を既に見た人には説明不要かと思います。

 主人公である少年ワンダは、絶命したと思われる少女の魂を取り戻すため古えの地へ赴く。そしてその地で響く天の声に従い16体の巨像を倒す……というのが本作の概要。 恐らくこの概要を読んだ時、未プレイと既プレイの間に一番大きな認識の齟齬が生まれるのは「16体の巨像」という点でしょう。未プレイなら「多くね?」、既プレイなら「少ないよね……」

 ここに本作の本質が隠れています。“最後の一撃は、せつない。”ワンダと巨像を知らない人でも知ってるであろう、元ネタは知らないけど使うインターネット用語くらいに思っている人も多いであろうこのキャッチコピーがまた全てを物語っています。

 と言うのも、私はワンダと巨像『ゲームを終わらせる寂しさを体現化したゲーム』だと思っています。進めば進むほど終わらせたくないと思うその気持ち、抵抗心を“有数の敵”だけが棲む大地の下で育み、一つ、また一つと儚げなな悲鳴と共に終わらせ終わりに向かう様は正しくゲームを終わらせる寂しさ。僕は本作のこの設計に心を打たれました。そして、この感覚は絶対にゲームを実際に遊ばなければ感じることができません。未プレイの方は是非その手で、コウは早く続きをプレイしてほしいです。

 また、ワンダと巨像はゲーム史的にも結構大きな作品です。現代のセオリーとしてすっかり定着したオープンワールドの先駆け、雑魚敵を一切配置せずボス(巨像)との戦いに焦点を絞る離れ業、圧倒的なビジュアル。その他にも、ワンダと巨像は後に生み出された作品たちに多大な影響と存在感を放ちました。

 この辺で軍団向けの言葉を使えば、ワンダと巨像“かつて文明が存在した禁忌の大地にて繰り広げられるセカイ系バトルモノ”となります。

 と言っても、僕の場合セカイ系部分はコウの配信で初めて気がつかされました。「かつて〜繰り広げられる」までは分かっていたのですが、プレイ当時用語を知らなかったのもありワンダと巨像セカイ系であるという認識には至りませんでした。でもたった1人の少女のために大禁忌を犯す少年ってそれセカイ系だよね。認識を改めてくれてありがとうコウ。ワンダはよやれ。

 

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“思い出の中のその怪物はいつも優しい目をしていた。”

 

 『人喰いの大鷲トリコ』は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントより2016年12月6日に発売されたPlayStation 4用ゲームソフト。

 生き物ッ! 説明不要!!!!!

 はい。人喰いの大鷲トリコは世界一の生き物ゲーとして名を馳せています。

 架空の生物であるトリコは(以下Wikipediaより引用)主人公である少年と行動を共にする大鷲。折れた角と翼が特徴であり、この翼のせいで飛行することが出来ない。人語こそ話さないがある程度の知能は持っているらしく、自身の意に反することでない限りは概ね少年の言う事を聞く。また尻尾には不思議な力を有しており、少年が遺跡内で発見した「鏡」で照らした場所に雷撃を撃つこともできる。

 好物は谷のあちこちに落ちている光るタル。また、特定の香りに対して強い執着を見せる・目玉模様を忌避するといった特徴もある。

 このほかに、水中へ入ることを嫌がるものの水浴び・水遊びは好むという特徴もある。

 ね、もう可愛い。

 このゲームはジャンルとしてはICOと同じく協力型の探索謎解きなのですが兎に角行動を共にする大鷲トリコが可愛い。生き物。これはガチ。

 人喰いの大鷲トリコはあまりにも操作性が悪すぎる事でも有名です。が、どこもかしこもそれを補って尚余りあるほどトリコが“生き物”として素晴らしいことを評しています。普通に超大手メディアにも『ゲーム史上最も優れたNPCとか書いてあったり。

 しかし、これが本当に残念なのですが、トリコとはPS4専用ゲーム『人喰いの大鷲トリコ』でしか出会えません。これは人類にとって大きな停滞であり、PS4とかいうハードの希少価値底の底上げに努めています。トリコは人類にあまりにも知られていない。何故なら人々がトリコを知っていれば一家に、いや一人に一台PS4を持つ時代が来ているはずだからです。それほどまでに愛らしい。あれ程の“生き物”を私は知らない。何なら私なんかよりもずっと活き活きとし、その仕草で、その動作で、全身を使って“生”を体現している。そんなトリコをPS4なんて箱庭に閉じ込めるなんて・・・・・・・・・

 兎に角、動物が、『生き物』が好きな人間は無条件でトリコと出会うべきであり、その出会いには何人たりとも立ち塞がることは許されない。それがたとえ自身の理性であったり疑念であったりしても。

 ……という人喰いの大鷲トリコを卯月軍団に薦めるのは単純に卯月軍団に動物好きが多い印象があるからです。みんなさちときつ好きでしょ。なぁコウお前にも言ってるんだよ。

 トリコをお前の、いやお前たちの家族にしたくはないか? 『人喰いの大鷲トリコ』はそれを叶えるソフトウェアだ。良い選択を期待している。

 

 

 というところで今回は終わりです。最後に記憶を頼りに上田ゲーをプレイしていた・プレイした経験のあるライバーの紹介でも(普通に抜けありまくりので教えてもらえると僕が個人的に喜びます)(こっちにも反映する)

・神田笑一:初期の雑談でワンダと巨像を相当やり込んだ旨の話を聞いた覚えがある。

・渋谷ハジメ:自身のチャンネルで人喰いの大鷲トリコを配信している。

・リゼ・ヘルエスタ:雑談配信にて上田作品は一通りプレイ済みである旨の話をしていた。ICO宮部みゆきの小説版も読んでいる(小説が原作だと思い込んでいたらしい)

・卯月コウ:配信にてワンダと巨像をプレイ。頼むから最後までやり遂げてほしい。